角田光代「ツリーハウス」読了。親子三代に渡る戦争(満州)〜引き上げ〜戦後〜現在までの壮大な家族のドラマがとてもオモロー。

2013年 2月 19日

角田光代著「ツリーハウス」を読了しました。読み始めたらもう止まらない…寝れない…というオモシロさでした。

西新宿の小さな中華料理屋「翡翠飯店」を巡る三代記。祖父母、両親、無職の叔父、孫に加えて、常に誰かしら出入りするゲストハウスさながらの大家族の足元には、大陸帰りの物語が眠っていました。祖父の死で虚脱してしまった気丈な祖母ヤエを伴った満州行が、封印された過去への旅の幕開けとなります。戦争、引揚げ、戦後を生き抜き、半世紀の間ヤエが抱えてきた思いを知った時、私たちが失いつつある美しい何かが頁の向こうに立ち上がってきます。



戦争末期の満州から物語は始まるのですが、それ以降最近までの社会背景を臭わせつつの時間軸の中でドラマが展開されているのが、著者と年齢が近いせいか、とても肌感覚でリアルな感じがして、物語の終わりまでなかなか本を閉じたくありませんでした。(何度も寝落ちしちゃいやした)

戦争が背景にある話をオモローと言っていいのか?わかりませんが、小説としてとてもオモローでした。角田光代は人間描写・風景描写がたまらなくイイよね。

(↑登場人物達が大家族なので書かないとわからなかったw)

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