35年前に「デザイナーは結局ゴミを作り続けている…」という視点で世界を見ていたなんて驚き!ヴィクター・パパネック「生きのびるためのデザイン」

2010年 4月 12日

ヴィクター・パパネック「生きのびるためのデザイン」を読了。

今ではそれほど真新しい意見ではなくなっていますが、35年前に既に「デザイナーは結局ゴミを作り続けている…」という視点で世界を見ていた驚きの人!ヴィクター・パパネック「生きのびるためのデザイン」を読了しました。

タイトルから当初は「人類が生き延びていく為にデザインに何が出来るのか?」って話だと思ってたんですが、人類が生き延びる為には「デザイナーがマス・デザインをやめる事だ…」という、多くのデザイナーにはちょっと耳の痛い!?内容でした。



いまやデザイナーは危険な人種となった。マス・プロダクションのなかで人目をひく(刺激的)なだけのデザインがまかり通り、不必要なだけでなく有害な製品が地球を汚し続けている。著者はこのようなデザインとデザイン教育の現状に異議をとなえ…(中略)

とりわけ巨大な「少数者」たち第三世界の人々、老人、身体障害者に向けてなされるアプローチの正確さと独創性には目をみはらされる…(本著より抜粋)。

ここで言われている有害な物質とは、たとえばデザインに使われる紙・印刷するインク・印刷工程で使われるフィルム・これら作業に使われる電気・電気を作るのに発生する二酸化炭素などなど…。

立ち位置としては、以前wagonR35でも紹介した書籍「世界を変えるデザイン」と同様、不必要な欲求を刺激する為のデザインではなく、人が生きる為に必要なデザインをしていこう…という事だと思います。(あまりに文章が多いのでナナメ読みスマソ)

「デザイナーは結局ゴミを作り続けている…うんぬん」という指摘を、ボクらR35世代が生まれた頃(1974年)に既に持っているという事が、実は一番驚きでした。

「昔はみんな、拡大する経済に喜んでいるものだと思ってた…今だって自分がその立場に立っていたらウハウハしてしまう気がする…。」興味ある人はどうぞ。

+ 頭をガッーン!と叩かれたようなデザイン(アクションかな?)。発展途上国の女性や子供のからだへの負担を軽減する水運び器「Q DRUM」。

+ デザインには世界を変える力がある。私たちは、まだそれを知らないのだ(本文より)〜頭をガッーン!と叩かれた書籍「世界を変えるデザイン」紹介。

+ なるほどぉーっと思わずうなる!暑く乾燥した気候の厳しい地域の暮らしを救う、低コスト電気いらずの天然冷蔵庫「ポットインポット・クーラー」。

+ 2つのデザインが本当に世界を救ってくれるかもしれない



3 Responses to “35年前に「デザイナーは結局ゴミを作り続けている…」という視点で世界を見ていたなんて驚き!ヴィクター・パパネック「生きのびるためのデザイン」”

  1. Tweets that mention 35年前に「デザイナーは結局ゴミを作り続けている…」という視点で世界を見ていたなんて驚き!ヴィクター・パパネック「生きのびるためのデザイン」 - -- Topsy.com Says: 2010年 4月 12日 at 6:55 PM

    […] This post was mentioned on Twitter by bluerasheen. bluerasheen said: 35年前に「デザイナーは結局ゴミを作り続けている…」という視点で世界を見ていたなんて驚き!ヴィクター・パパネック「生きのびるためのデザイン」 – http://tinyurl.com/yex4qdt […]

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