フォントデザイナー小林 章氏の書籍「フォントのふしぎ」を読了しました。
小林氏自身もFF Cliffordの開発、Neue Frutiger Diotima Classic Zapfinoなどの書体改良、DIN Nextのデザイン監修など、デザイナーが良くお世話になる書体を作っている人なので、本の内容がリアルで、知らない事だらけで、とても勉強になりました。
その中でも特に、合字(リガチャ)という概念は恥ずかしながらボクは全く知りませんでした。「これ知ってるか知らないかって違うよなー」と思ったので以下に少しだけ…。
合字(リガチャ)とは、前後する複数の文字がある特定の文字で並ぶ時(ex.Th,fi,fl,ffi..)、文字間をあらかじめ詰めた、あるいは、くっつけてひとつの複合文字として表示するものらしいです。(文字間を開けたり詰めたりできません!)
特に組版アプリ用の書体では、合字設定がされているらしく、ある話では「合字を使えてるかどうかで素人と玄人を見分ける…」と。というわけで素人に逆戻りしてしまったのでした。
この合字の概念にちょっとびっくりして、写植時代からデザイナーやってる人にも話を聞いてみたのですが、その人は知らなかった…と。まあ、たしかに、アルファベットは今ほどなかっただろうしね…。
これ、どのくらいの人が知ってるのかなー?ジョーシキ?。
書籍「フォントのふしぎ」では「合字」に限らず、どういう生い立ちで有名な欧文書体はつくられたのか…のような話がいろいろ書いてあり、気づき、の多い本でした。
最近、日々の仕事に追われてて勉強できてないなーと思ってたのと、イラレの書体を整理しないとどんどん重くなるぞ…という2つの思いがあって、今回、この本を読んだのですが、読む前と後では違う自分になれたような気持ちになれます。フォントセレクトもちょっと変わるだろーなー。
フォントをじっくり勉強したことない!って人も、
もう一回、書体をちゃんと学び直したい…と思っている人にもぜひおすすめです。
小林さんこんなブログもやってます「ここにも Futura」。フォントデザイナーらしい視点が面白いですね。
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