サン・アドという、広告業界では有名な老舗的デザインプロダクションがあります。
僕ら世代が育ってきた70年代〜現在に至るまでの、テレビや雑誌などメディア広告のど真ん中に君臨する会社なので、サン・アドの制作物を目にしたことがない人はおそらくいないだろう…というような制作会社です。
そのサン・アドが創立50周年ということで、今日から一週間、東京・竹芝で記念展覧会をすると聞いて、早速行ってきました。
写真は、入り口で出迎えてくれる、トリスウイスキーのアンクルトリス。(アンクルトリスの作者はサン・アドOBでイラストレータの柳原良平)
この厚紙の大判フライヤーもらってきちゃった。イイよね、コレ。
展覧会は、50年の広告物の歴史とともに、昔の社員や会社の写真、当時の社内のデスクの再現など、時の流れを感じるものや、社員ひとりひとりの顔と共に、関わっている制作物が紹介されていくムービーがあって、コレがとてもイイというか、サン・アドを体現しているなー、ひとが大事に尊重されているなーと感じました。
そのほか、立体物(パッケージ等)、ロゴデザインの森なんかもあって、「あーその発想はなかったわ」ってのがいくつもあって、刺激になりました。
また、いわゆるデザイン年鑑の巻末にあるような、プロダクションの自社広告ページを、サン・アドでは毎年、若い社員が作る伝統があるらしく、その作品のコンペが実際に会場で行われていて、投票できる仕組みだったのが面白かったです。
展覧会期間は1週間しかないので、広告に携わっている人、これから広告業界を目指す人は、ぜひ急いで!
こういう、お金は直接もらえないけど、何かをやろう!みたいなのがyokoyamaはスキで、こういうのが、ほんとうのクリエイティブじゃないか?とつくづく思っているので、スバラシイなー、うらやましーなー、と思いました。
ちなみに、ブレーンという広告業界の雑誌がありますが、サン・アド50周年の別冊ブレーンが発売されたみたいですヨ。東京、遠くて行けないよーって人は、本でもイイかもしれないですね。
1964年、開高健、山口瞳、柳原良平らサントリー宣伝部出身者が中心となって創業されたサン・アド。現在まで、トップ広告プロダクションとして、50年にわたって日本の広告表現を牽引し続けてきた。
同社の50周年の節目に、月刊ブレーンでは、別冊『そこは表現の学校のような場所でした。』を発売する。
〈コピー〉〈デザイン〉〈写真〉〈文字〉〈現場〉〈色〉〈物語〉〈演出〉〈質感〉〈エロス〉など、11のテーマと共に、これまで同社内で培われてきた“表現”の考え方、作り方を、サン・アドの現役クリエイターが自ら語り下ろし、言語化して伝えていく。責任編集は、『BRUTUS』の編集や書籍の企画・編集・執筆者として活躍している、フリーの編集者 伊藤総研氏が務めた。
「この本は、『サン・アドの広告表現とは何か』を、現在進行形のサン・アド内で、サン・アドの人々と見つけだしていった記録である。何を決めつけるものでも、何を
肯定や否定するものでもない。サン・アド内に存在した広告表現に関する想いや考えを拾い集めた、ただそれだけの本である。しかし、その中には、今の時代、広告表現を追求する人々が、忘れてしまったこと、できなくなってしまったことが確かに存在しているように思う。」
+ 「サン・アドの広告表現」を見つけ出す試み ブレーン別冊『そこは表現の学校のような場所でした。』が発売に
※弊社はサン・アドさんとちょびっとだけお仕事させていただいてますが、ステマではなくて、ほんとおすすめですからw。
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